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雪の華~ Memories~【彼氏いない歴31年の私】
第1章 LessonⅠ 憂鬱な夜には
いや、運命の出逢いなんて言葉を後生大切に抱えているような自分だからこそ、いまだ彼氏の一人もできないのかもしれない。三十も過ぎたのだし、少しは現実を見据えて賢くならなければならないのだろう。例えば、もっと人生の伴侶に望む基準を下げるとか。
いや、自分は何も高望みなんて、していないはずだ。そもそも自分自身、容姿にはコンプレックスを持っていて、自信はない。相手にそれを望むほど世間知らずではないつもりだ。ならば、自分は結婚相手に何を望むのだろう。別に有名企業に勤務していなくても良い。ならば、何を?
そこで、輝は愕然とした。なんてこと。今まで結婚に憧れ、次々とゴールインしてゆく女友達を羨望と嫉妬と祝福の混じった複雑な心境で見送ってきたけれど、自分はその実、結婚ついて具体的に考えたことは一度もなかった!
いや、自分は何も高望みなんて、していないはずだ。そもそも自分自身、容姿にはコンプレックスを持っていて、自信はない。相手にそれを望むほど世間知らずではないつもりだ。ならば、自分は結婚相手に何を望むのだろう。別に有名企業に勤務していなくても良い。ならば、何を?
そこで、輝は愕然とした。なんてこと。今まで結婚に憧れ、次々とゴールインしてゆく女友達を羨望と嫉妬と祝福の混じった複雑な心境で見送ってきたけれど、自分はその実、結婚ついて具体的に考えたことは一度もなかった!