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雪の華~ Memories~【彼氏いない歴31年の私】
第1章 LessonⅠ 憂鬱な夜には
このまま老いていく前に、一度で良いから、ウェディングドレスを着てみたい。その一生に一度の姿を記念にとどめておきたい。そう思った輝の気持ちは女らしい、切ないものだった。
輝は更に〝写真館メモワール〟で検索をかける。ネット検索によれば、メモワール写真館の住所は何とN駅前になっていた。
何という偶然だろう。たまたま気になった写真館が―しかもネットで出てきた写真館がこんなに近くにあるなんて。
もしかしたら、これも一つの縁―というのは大袈裟かもしれないが、チャンスなのかもしれない。この機会を逃せば、多分、ウェディングドレスを着ることなんて一生ないかもしれない。
「へえ、こんな近くにあるとは知らなかった。でも、そんな名前っていうか、写真館そのものがあの辺にあったかしら」
輝は小首を傾げ、右手の小指でトントンとデスクを叩いた。考え事をするときの癖なのだ。
輝は更に〝写真館メモワール〟で検索をかける。ネット検索によれば、メモワール写真館の住所は何とN駅前になっていた。
何という偶然だろう。たまたま気になった写真館が―しかもネットで出てきた写真館がこんなに近くにあるなんて。
もしかしたら、これも一つの縁―というのは大袈裟かもしれないが、チャンスなのかもしれない。この機会を逃せば、多分、ウェディングドレスを着ることなんて一生ないかもしれない。
「へえ、こんな近くにあるとは知らなかった。でも、そんな名前っていうか、写真館そのものがあの辺にあったかしら」
輝は小首を傾げ、右手の小指でトントンとデスクを叩いた。考え事をするときの癖なのだ。