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光 “I can see your halo.”
第1章 別れと始まり
トイレから出てきた時はもう夕方と言っていい時間帯。
私は吐きすぎてフラフラだし、美怜はまだベッドで丸まってるし、知花も頭を抱えて踞っている。
私に気付いた知花が話しかけてきた。

「晩ごはんはみんなでお腹に優しいものでも食べよ。今日も泊まってく?」

知花は飲み過ぎてげっそりした顔をしていたけど、こんな時にまで優しい。
美怜もなんとか起き上がって、『泊まっていけば?』と言ってくれた。
二人の優しさに甘えて泊まっていく事にした。

「……ただ、もう少し横にならせて。」

フラフラとベッドに向かい横になったのに、美怜に腕を捕まれた。

「ダメ!その前にこれ着て。」

そして、目の前に美怜の部屋着が置かれた。

「それ明日着てくでしょ?洗うわよ!」

モタモタしていたら、そのまま着ていた服を脱がされそうになった。

「早く!」

「ちょっ…!着替えくらい自分でするわよ!」

「じゃあ、早く脱ぎなさいよっ!」

口調はキツくても、なんだかんだ優しくて気が利くのが美怜のいいところだな。
美怜とぎゃんぎゃん騒ぎながら着替えている間に、知花は冷蔵庫の中とにらめっこをしていた。

「五目雑炊にするー!」

知花が晩ごはんのメニューを決めて、三人で料理を始めた。
美怜と知花は料理上手だから、下手な私はほとんど手を出せなかったけれど。
出来上がった五目雑炊を完食して、お風呂に交代で入って、その日は早めに寝た。

二人のお陰でその日は元カレの事なんか全く思い出さなかった。
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