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遅咲きのタンポポ
第5章 友達
しばらくぼんやりしていたけど、
ようやく立ち上がり、玄関の鍵を閉めてチェーンを掛け、そのまま寝室に向かった。

お風呂に入る気分も削がれ、
そのままパジャマに着替える。
ブラを外し、パジャマのインナーのタンクトップを着ようとした時、胸に痛みを感じてふと見ると、
乳首がピンと勃っていた。

タンクトップに擦れただけで、
痛いほど敏感になってる…

恐る恐る、ショーツの中に手を入れると、
クチャア、と粘着質な音がして、
顔から火が出るくらい恥ずかしくなった。

キスだけでこんなになってしまうほど、
実際キスだけとは思えない濃厚さではあったけど、
でも、私の身体は素直に武井さんを求めてる…

もっと早く、それを認めてたら。

せめて、さっき武井さんが後悔したような顔で私を見た時に、私もあなたが好きですって、縋れていたら、あのまま一線を超えられていたような気がする。

私の態度が、曖昧だったから、
武井さんを傷付けてしまったような気がして。

じわり、と涙が滲んだ。
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