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遅咲きのタンポポ
第12章 告白
「そんなの、立場が違えば最初から理解することなんて出来ないんだから、謝ることじゃないよ。それを言ったら俺だって君が選んだものを否定して君を傷付けた。だから、泣かないで…」

武井さんの手がスッと伸びてきて、私の頰の涙を優しく拭う。

そのまま、肩を抱かれ、武井さんの顔が徐々に近づいて来て、ふわりと唇が重なる。

2年前の、あのキスが頭をよぎったけれど、
今私達がいるのはコンビニの駐車場に停めた車の中で。店内からも見える位置だったことをお互い思い出し、直ぐに離れた。


「ねぇ、沙織ちゃん…もう、我慢しなくても、いい?
2人になれるところに、行っても、いいよね…?」

武井さんの声は、微かに震えていて。

…私は…コクリと頷いた。
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