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今から恋を始めよう
第1章 今
「その画像を・・・消していただくわけにはいきませんか?」
「・・・・」
私は席を吉野さんの前に移って説得を始めた。
「今のプロジェクトに誘っていただいて感謝しています。
内々に始動が発表されてから参加したいと思っていました」
「ふ~ん」
「今の人の顔は知りませんでした。が、ここに入る前に先方の会社名を
聞いていたので見当はついていました。
否定はしません。けどっ!転職をするつもりは全くありません。
まして、今の話は私より、プロジェクトの情報のほうが本命です。
その情報の流出を1番やりそうな人物だと先方に思われたことは反省しています。
お願いします。吉野さん。その画像を消してください」
つまり、そう言うことだろう。
先方は「私」が欲しい訳じゃない。
「私が持ってくる情報」が欲しいんだ。
その流出相手に私を選んだ。
必死に身を乗り出してお願いする私を吉野さんはじっと見つめた。
「本気を見せてもらおうか」
また・・・あの顔だ。
ほんの少し顎を上にあげ、今の私の状況じゃなかったら
カッコいいと思うあの顔。
「・・・・」
私は席を吉野さんの前に移って説得を始めた。
「今のプロジェクトに誘っていただいて感謝しています。
内々に始動が発表されてから参加したいと思っていました」
「ふ~ん」
「今の人の顔は知りませんでした。が、ここに入る前に先方の会社名を
聞いていたので見当はついていました。
否定はしません。けどっ!転職をするつもりは全くありません。
まして、今の話は私より、プロジェクトの情報のほうが本命です。
その情報の流出を1番やりそうな人物だと先方に思われたことは反省しています。
お願いします。吉野さん。その画像を消してください」
つまり、そう言うことだろう。
先方は「私」が欲しい訳じゃない。
「私が持ってくる情報」が欲しいんだ。
その流出相手に私を選んだ。
必死に身を乗り出してお願いする私を吉野さんはじっと見つめた。
「本気を見せてもらおうか」
また・・・あの顔だ。
ほんの少し顎を上にあげ、今の私の状況じゃなかったら
カッコいいと思うあの顔。