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サイドストーリー5
第1章 あなた~you~
「まぁ、皆本来の意味から遠のいてるからな。俺たちはひっそりと
ヴァレンティヌス司祭の命日にお祈りしよう」
なんて言い出した。
ちょっと悲しそうなその顔に私は可笑しくなって。
「岡部先輩。ヴァレンティヌス司祭は愛のためにご自身を貫いた司祭です。
ご自身の命日が今は、好きな人にチョコを贈る行事になっている事を
ほほえましくお許しになられると思いますよ」
私のその言葉に、びっくりしたように岡部先輩は私を見つめた。
「え?え?乃恵がチョコくれるって言うのか?」
「はい。そのつもりですが。ご迷惑でしょうか」
「まさか!」
岡部先輩は私を抱き上げて、喜んでくれた。
今までチョコなんか沢山もらっているだろうに。
なんだか岡部先輩がちょっと可愛く思えた出来事でした。
p.s.その様子を山田先輩が苦笑いをしながら見ていました。
END*****