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今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡
第2章 バレンタインの事情♡その①…千隼…




そして更には、面倒だって言いながらも夕食作りもちょっと手伝ってくれたりしての、この様だ。


要は何が言いたいかっていうと、今日は雅くんと一日ベッタリだったということ。

なのに尚もこのオトコはアタシを離してはくれない様子だ。


「ね…ッ…、いつ…から、っ起きて、たの…」

「ん…!?葵が帰ってくるちょっと前…」


え…

ってことは……

葵くんたちとのやり取り全部…!?

真っ赤になるアタシを見ながら、雅くんは首元で光る大粒のダイヤを指先で揺らしてニヤリと笑う。


「オレを差し置いて、誰に食われようとしてたか言ってみろよ…」

「ッ…」


少し意地の悪い瞳に、ニットワンピースの裾から差し込まれる彼の手。


「ひゃ、ん…ちょっ…!!」


指先が脇腹を擽って身を捩るけれど、逃げられる訳もなく…


「自分が着せた服、自分で脱がせるんだ。なんか問題ある!?」

「ん…あッ…」


そう、今着てるこのワンピースも、今耳につけてるピアスも、出掛けた先で雅くんが選んでくれたものだ。


「おとなしくしろって…」

「やっ、あ…ん──!!」


だからってね、いくらなんでもね、

もう脱がされたから!!

さっきダイニングで脱がされ済みだから!!


「ア、…イス…」


苦し紛れに身悶えながら、必死に雅くんの胸板を押し返しながら唇の隙間から言葉を発する。

「…なんだよ」

「だ…から」

「つーか、あちぃ…」

「………!!」


って、脱ぐなぁ!!




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