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今宵もネムリヒメに素敵な夢を...♡
第16章 ちーちゃんの夏休み♡PartⅦ♡





隙をついてそもそもこの地へアタシを呼んだふたりの顔がつい浮かんでしまうのだ。

そんなアタシの心中を察してなのか、気持ちに先回りをした葵くんがついさっき、ふたりのことは心配しないで…と耳打ちしてくれたのを思い出す。

さすが葵くん、的確なアタシの眉間のしわの消し方を熟知している。

楽しめるときにちゃんと楽しまなければ忙しいふたりに怒られる…

きっとそこにはそういう意味が込められていたに違いない。

そうでなければ、それを示すようにわざわざ聖くんもふたりのギューギューのスケジュールをわざわざアタシの前で事細かに読み上げたりはしないだろう。

まるで自分たちが楽しむことしか考えてないようでで、ちゃんとそうじゃないところがどんな無茶苦茶に振り回されても憎めないところのひとつでもあるのだ。

彼らはいつだってアタシが安心して楽しめる方法を一番に考えてくれている。


「ねー、ちーちゃんはコレとコレとコレっ♪」

「…!?」


店内のディスプレイを眺めていると聖くんがなん着かのワンピースにフルコーディネートセットを持った店員さんを連れ、子犬のように駆けてくる。


「絶対似合うよー。全部買うつもりだけど、一応着とく?ほら、フィッティングルームあーっち♪」

「…う、うん!?」


キラキラの瞳に施され、有無も言わさずの勢いでフィッティングルームに押し込まれるアタシ。


「大丈夫っ♪覗かないから、出来たら教えて♪」


そしてなんとも楽しそうな声でカーテンが閉められる。








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