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他人の妻、親友の夫
第8章 視欲の目醒め
貧しいながらもそれを感じさせまいと母は気を遣ってくれる。
彼の誕生日はお出掛けをしたあと外食をするのを欠かしたことがなかった。

母一人、子一人。
何も寂しくはなかった。

『いつかお母さんを幸せにしてあげたい』

それが秋彦の唯一の目標となっていた。
彼の小さくて幸せな世界。
それにヒビが入ったのは小学校六年生の時だった。

珍しく、なんの記念日でもないのにレストランに連れていって貰えることになった。
出発前、母が鏡台の前で念入りに化粧をしている。
その背中がなにか嫌で、苛立った。

「やっぱりいい。行かない」

秋彦がそう告げると母は複雑な顔で振り返る。

「具合でも悪いの?」

機嫌を窺うような笑顔。
少しだけ若返ったように見えるその顔も、なんだか気味悪く見えてしまった。
寂しそうするその姿が悲しくて、結局秋彦は母と出掛けることを受け入れてしまった。
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