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社内恋愛のススメ
第9章 episode 1 ー時間外業務ー
だけど、誰かが同意して、「そうだ、お前は悪くない」と言ってくれるだけで、謙虚な気持ちになれたりするものだ。単なる天邪鬼なのかもしれないけど。

あと女同士だと「だよね!?」と悪口に花が咲いてしまことも…なきにしもあらず。

つらつら考えたけれど、早い話が、仕事の辛さやしんどさを、誰にも理解されない状況よりも、誰かに理解してもらえるというのは、 とても救われることで、それが彼氏というプライベートのパートナーだっていうのはとても嬉しいことだ、ということなんだ。

それにしても樹さんは、私がなんていえば喜ぶか、のポイントをホントに抑えてると感心する。

あの場でグダグダ井上くんを非難するんじゃなく、やるなら頑張れ、そのかわり労ってやる、っていうスタンスで、その距離感はとても心地いい。

そして、仕事終わりが楽しみになるご褒美を用意してくれるんだ。
樹さんの、アテ作って待ってるからウチに来い、というお誘いは、店で待ってるから一杯呑んで帰ろう、と誘われるよりも嬉しい。
彼の手料理を食べられるというのももちろん嬉しいんだけど、店で待ってると言われたら、早くいかなきゃってプレッシャー を感じるから。
ウチで待ってるから早く来いよ、という言葉には、温かい優しさがこもってる、と思う。
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