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第4章 第4章 受付嬢・優花 【前編】

「失礼します……っと」

優花は椅子に座ると、普段はあまりないシチュエーションのせいか、また少し緊張した様子だった。


「悪いね、仕事終わりに呼び出すような事をしてしまって」

自分のデスクから書類等を取り出しながら、優花に声をかける。


「いえ、とんでもない。私のほうこそ、本田部長や経営企画部の人にご迷惑をかけてしまって、すみません」

「いやいや。僕のほうももっと他の部署の人と連携をしっかり取ったほうが良いとは思っていたし。特に、受付を担当する左近寺君の力が、うちの部署にとってもとても大きいからね」


「そんな、私なんて……」

優花はとても恥ずかしそうな顔を浮かべながら、左手を振って謙遜をする。