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ドアの向こう〜君に逢いたくて〜
第20章 神奈川ラストナイト

「もういいよ…最後は、渚の中でいきたいっ。」

海音がそう言って私から、体を離す。

ゴムを取りに行こうとした海音の手を私が、引き寄せる。

「ん?どうした?」

不思議そうにこちらを見て、海音が優しく私の頭を撫でる。

「今日外に出してくれたら、大丈夫だから。海音を直に感じたいの。だから、このままお願い…。」

掴んだ手にギュッと力を込めて、俯きながら言った私を海音が抱き締める。

「渚、そんな可愛い事ばかり言わないで…。俺、無理矢理でも渚を京都に連れて行って、どこにも行かないように、閉じ込めておきたくなっちゃうから…。」

切ない海音の声。

私だって本当は離れたくない。

「困らせるような事言ってごめん。渚、すぐに迎えに来るから、それまでお互い頑張ろうっ。」

海音が私の頬にチュッと優しいキスをする。

「うん…待ってるから。」

私もそう言って海音の頬にチュッとキスをした。
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