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第1章 　

大学時代の友人から、ボジョレーヌーボー・パーティーの招待を受けた。
都内のホテルの最上階のラウンジで開かれるパーティーだった。
そこでは毎年ボジョレーヌーボーの解禁日の零時ちょうどにワインの栓が抜かれ、パーティーが始まるのだ。
ボージョレーといっても何種類かあるらしく、それを飲み比べるという。
それとバイキング形式でフランス料理が食べ放題、そしてそのままこのホテルで宿泊できる、というので結構人気があり、このチケットを入手するのは今や抽選になっていた。
そのチケットが友人から送られてきたのだ。
しかし、そのチケットを受け取るには、友人からある条件がつけられていた。
私はその条件を一日かけて考え、そして結論を出した。
友人には「喜んで妻と一緒に行かせてもらいます」とメールで返事をした。
夫婦生活１５年、たまにそんな刺激もあってもいいだろう。