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あいの向こう側
第5章 ひとつぶのセンチメンタル
土が爪に入る。

小石が指を傷つけた。




わたしは構わずに……………
土を堀り続けた。




おとうさん。

わたしは何も辛くなかったよ。

あなたがわたしを連れ出して、違う空気を吸わせたかったことを知っていた。

母親のことが負い目だったことも、
ずっと気を遣って遠慮していたことも知っているよ。




わたしは、
父が最期を迎えた場所で父にそう叫ぶ。



喪服のまま。
無言で…

ポケットから白い骨が転がり出た。


それでも掘ることを止められない。



おとうさん、
おとうさんっ………



わたしは心で叫びながら、さっきの中学生が〔わたし〕
であることに気付いた。


目から一粒、
涙が溢れた………………














〔終〕
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