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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第79章            

「……っ まだ、やっ お兄ちゃん、のっ もっとっ」

 そう言って小さく頭を振ったヴィヴィに、匠海がやっと救いの手を差し出してくれた。

「いい子だ。じゃあ、手離していいよ。ほら、ぎゅうぎゅう締め付けてくる膣内、解してあげる」

 妹の腰を掴んだ匠海は、自分の腰の上で円を描くように、ヴィヴィの蜜壺を文字通り掻き回し始めた。

 ぎゅちゅう、にゅちゅう、と厭らしい音と共にもたらされたのは、錯乱しそうなほどの快楽。

 兄の陰茎を締め付けていた窮屈な膣壁全体を強引に押し広げ、強い刺激を与えられているのだ。

 もうどこもかしこも気持ち良く、ヴィヴィは灰色の瞳を見開いて、必死に喘ぐ。

「ひっ ひゃううっ!? あっ だめぇっ それ……っ あっ あぁあっ」

「ふ、拡げて解してあげるつもりが、余計に締め付けてくる」

 ヴィヴィは握りしめた両手で口元を覆い、必死に快楽をやり過ごす。

「ぁ……っ ……っ ふぅうっ んん……っ」

(ああ、気、抜くと、イっちゃう……、気持ち、良すぎてっ)

 その匠海の腰の動きは、まるで溜りに貯まった自分の白濁を、ヴィヴィの膣全体に塗りこんでいるかの様に執拗なものだった。

「我慢してるのか? ああ、鳥肌立ってる。可愛いね」

 妹が達するのを堪えていると分かっていて、匠海は腰を掴み直すと、絡み付く粘膜を断ち切るようにまた掻き回す。

「イくっ イっちゃう……っ やぁっ とめてぇっ!」

 口に添えていた手で必死に匠海の腕を掴んで懇願したヴィヴィに、兄はやっと手を止めてくれた。

「はぁっ は……っ ぁ……っ」

 乱れた息で目の前の兄に凭れようと倒れてきた妹の肩を、匠海は掴んで自分はゆっくりとベッドに上半身を横たえた。

「よく我慢したね。じゃあ、もっとヴィクトリアを見せて?」

 そう言いながら宥める様に妹の肩から両腕を摩っていた匠海の手は、やがてベッドの上にと落ちた。

「……え? あ、お兄ちゃんっ え……、や……っ」

 寝そべった匠海の腰の上、ぽつんと取り残された様で心許無いヴィヴィが、兄を戸惑ったように見下ろす。

「これ、後ろ向きはしたことあるだろう?」

「ん……」

(『鞭』の時、に……)

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