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禁断の果実 ―Forbidden fruits― 第1部
第7章
沈黙したカレンは、やがて深々と息を吐くと、おもむろにヴィヴィの細い肩に両手を乗せた。
「分かった。君のあまりに無知すぎる性知識を養うため、私のコミックを貸してあげよう。その代り――」
「その代り?」
「絶対ぜったいっ、クリスに見つからないでね――っ!?」
「クリスに? うん、分かった」
ヴィヴィは不思議そうに、凄んでくる親友の顔を覗き込んだが。
たが心の中は「わ~、初めて漫画読む!」と浮き足立っていて、
カレンの不自然な様子に、気付く事は無かったのだった。