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仮面男子は彼女を愛す
第6章 懐かしい匂い
俺は駐車場に停めてある青い車の影に身を隠し、マスクの紐に手をかける。


「外れろっ、外れろっ」と心の中で願いながら、マスクのあたりに意識を集中する。
そのせいか、再びマスクから懐かしい匂いが鼻をついてきた。

すると、どうだろう。

俺は、さきほどと同じように再び頭痛と吐き気にうなされ、その場に倒れんでしまった。

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