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仮面男子は彼女を愛す
第6章 懐かしい匂い
怜奈は俺の姿を見るとこちらに駆け寄ってきた。

「ごめんね、真守」

「いや、俺のほうこそごめん」

どちらからともなく、俺と怜奈は抱き合った。



手に持ったマスクを見て、「またそんな物持って」と怜奈は可笑しそうに笑った。

怜奈の目には、冬の太陽に光によって反射された涙がうっすらと見えたようだった。

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