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仮面男子は彼女を愛す
第2章 命の恩人
「ううん、大丈夫」

そう言いながら、玲奈は左手の人差し指で、左目の瞼を眠そうにする子供のように擦った。

たぶん、待ち合わせ時間よりも早く着き、ここでだいぶ待っていたのだろう。



玲奈は嘘をつく時、いつも左手の人差し指で左目の瞼を擦る。

本人は気づいていないのだろうが、彼女が小さい頃から、嘘をつく時に必ずこの癖が出るのを俺は知っていた。


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