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仮面男子は彼女を愛す
第2章 命の恩人
「百合ヶ台、百合ヶ台です」と駅のアナウンスがされ、直後に「着いたよ、真守」という玲奈の声も聴こえた事で、しばらくスマホの画面を見ながら過去の事を思い出していた俺はふと我に返った。
さすがにこの時間はかなり寒く、怜奈は一瞬体をブルッとさせて、ジャケットを羽織い直してから俺の腕にしがみついてくる。
ラッシュの時間帯を過ぎたこの駅には、既に人気はない。
駅前にあるラーメン屋の屋台の赤い提灯の光りだけが、冷たい夜風を貫くようにして、強く目に飛び込んできているだけだった。
さすがにこの時間はかなり寒く、怜奈は一瞬体をブルッとさせて、ジャケットを羽織い直してから俺の腕にしがみついてくる。
ラッシュの時間帯を過ぎたこの駅には、既に人気はない。
駅前にあるラーメン屋の屋台の赤い提灯の光りだけが、冷たい夜風を貫くようにして、強く目に飛び込んできているだけだった。