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第4章 貯水槽の白い薔薇

フェンスの脇の雑草が茂った辺りに目をやると、そこにはあの頃と同じように白い薔薇が咲いていた。

「真守、ほら凄く綺麗だよ。見て見て」

玲奈は右手で薔薇を指差し、左手で太ももの辺りをポンポンと叩き、嬉しそうにはしゃいでいる。玲奈は小さい頃から白い薔薇が大好きで、貯水槽近くに咲いているこの白い薔薇を自分の花のように大切にしていた。