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仮面男子は彼女を愛す
第4章 貯水槽の白い薔薇
俺は見えなくなってしまった玲奈の代わりに、何かを視界に捉えようと必死に辺りを見回した。すると、そんな俺の目に貯水槽のそばにある白い薔薇が飛び込んできた。

真っ白な色をして、綺麗に咲いている。
子供の頃から、玲奈は本当にこの花が大好きだったんだよな。

そんな風に、子供の頃の玲奈の事を思い出しながら、ゆっくりと薔薇に近寄った。

そして、身を屈めて顔から10センチほどの所まで、その薔薇を近づける。それから、鼻で思いっきり息を吸って、その薔薇の香りを嗅いだ。


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