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エブリデイ
第3章 意識した瞬間から
「違う、から。とにかく、その手の動き……止めて」
「なんで? もしかして、やり方が悪い? それなら、どうしたらいいのか。教えてくれると助かるけど」
「そういう問題じゃ――あっ! とにかく、ダメなんだ!」
「具体的に言ってくれないと、わからない。私だって、経験がないんだから」
寺井はそう言つつ、少しムクレれた顔。
そして何故か、その手の動きを更に早めている。
もう、はっきり伝えるしかなかった。
「だから、つまり――」
「つまり?」
「もう、出そう……なんだ」
「――!」
その会話で、僕の苛まれた状況を把握したものか。
ようやく、寺井の右手はピタリと上下動を止めた。