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桜舞うあの日のままで
第6章 慰めと励まし
理由を聞きたくなったが、「あまり立ち入ったことを聞いちゃマズイだろう」と思い、黙り込む風香。
そんな風香の様子を見て、その考えが伝わったのか悠が話し始めた。
「やっぱ、受験生なのに、恋にうつつを抜かしている場合ではなかったんだ。指定校推薦の校内選定で落ちたのは、俺の力不足だから仕方ないとしても……このところ、成績が伸び悩んでいたし……。別れは彼女から言ってきて、理由としては『すれ違ってばかりで、会う時間もないから』ということらしい。彼女も『受験生なのに、付き合うべきではなかった。ごめん』と言っていたよ。俺が指定校推薦で落ちたことにも、責任を感じてたみたいだ」
風香は黙って聞きながら、「成績が伸び悩んでいるって言うけど、悠は元々の成績が良いから、伸びが目立たないだけでしょ」と思っていた。
もちろん、口には出さないが。
自嘲気味に悠が続ける。
そんな風香の様子を見て、その考えが伝わったのか悠が話し始めた。
「やっぱ、受験生なのに、恋にうつつを抜かしている場合ではなかったんだ。指定校推薦の校内選定で落ちたのは、俺の力不足だから仕方ないとしても……このところ、成績が伸び悩んでいたし……。別れは彼女から言ってきて、理由としては『すれ違ってばかりで、会う時間もないから』ということらしい。彼女も『受験生なのに、付き合うべきではなかった。ごめん』と言っていたよ。俺が指定校推薦で落ちたことにも、責任を感じてたみたいだ」
風香は黙って聞きながら、「成績が伸び悩んでいるって言うけど、悠は元々の成績が良いから、伸びが目立たないだけでしょ」と思っていた。
もちろん、口には出さないが。
自嘲気味に悠が続ける。