何の感情も見せず淡々と『仕事』をこなし、中学生とは思えない程全てを達観しているかのような冷静さをもった中学生、詩織莉。
かと思えば、航太に寄せる恋心は中学生そのもので、安堵の息を吐きました。
航太からもらったミサンガを失くしたと思った時の取り乱す様、全身を掻き毟るように洗い、それでも足りずにボディーソープを全て突っ込んで、洗濯物のようにぐるぐる回り、その後唸りつづける詩織莉が鮮烈な描写となって浮き上がりました。
バラバラになってしまったミサンガ……
傷つけてしまった航太の心。
中学生の彼には詩織莉の心の闇を救うことは……悲しいけれど、不可能なんだろうな、と。
余韻を残す作品でした。
この作品は18歳未満閲覧禁止です
勤労少女
レビュー
[評価]
★★★★★
[評価]
★★★★★
濃くて厚みのある10ページでした。
10ページに色々考えさせられる。
鬼畜のようなどうしょうもない母親に
育てられた主人公。
それだけでも悲しいのに、
恋まで諦めなきゃいけない現状。
凄く好きだからこそ、
自分じゃいけないと思ってしまう、
主人公の心の痛みが伝わります。
短編の良さが、
ぎっしり詰まった作品でした。
10ページに色々考えさせられる。
鬼畜のようなどうしょうもない母親に
育てられた主人公。
それだけでも悲しいのに、
恋まで諦めなきゃいけない現状。
凄く好きだからこそ、
自分じゃいけないと思ってしまう、
主人公の心の痛みが伝わります。
短編の良さが、
ぎっしり詰まった作品でした。
[評価]
★★★★★
10Pに凝縮された情景描写、心理描写が非常に巧みで、冒頭文からのめり込みました。
リアルだと感じた箇所は、母親の鼻が曲がっている点です。私の主人も3度鼻を折ってますので、そうそう曲がったままくっつくのよねと思いながら読み進めました。
詩織莉が風呂場で全身を強く擦って洗いミサンガを見つめ髪をかきむしってうなるシーンでは私もうなりました。洗濯機のように泡の中に潜ってぐるぐる回るシーンはもう・・・
闇の中にいる詩織莉にとっては航太はあまりにも眩しい存在だったのでしょうか。
詩織莉の今後の人生に思いを巡らせる時間が余波として到達してます。
素晴らしい作品をありがとうございました。
リアルだと感じた箇所は、母親の鼻が曲がっている点です。私の主人も3度鼻を折ってますので、そうそう曲がったままくっつくのよねと思いながら読み進めました。
詩織莉が風呂場で全身を強く擦って洗いミサンガを見つめ髪をかきむしってうなるシーンでは私もうなりました。洗濯機のように泡の中に潜ってぐるぐる回るシーンはもう・・・
闇の中にいる詩織莉にとっては航太はあまりにも眩しい存在だったのでしょうか。
詩織莉の今後の人生に思いを巡らせる時間が余波として到達してます。
素晴らしい作品をありがとうございました。
前へ
|
次へ