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蒼井シリウスさんの日記

官能アンチショートショート その1
[作成日] 2019-04-12 18:13:10
桜ひとひら

乾いた柔らかな風が、リビングの大きなレースのカーテンをわずかに持ち上げました。
どこからか運ばれてきた桜の花びらが、一枚ちらちらと舞いこみ、床に落ちるのが彼の肩越しに見えました。
彼の汗ばんだ顔が午後の日差しの中で、時折苦痛を与えられたように歪みます。
私は彼のがむしゃらな突き上げによって、ソファの隅に追いたてられていました。
彼の尖った唇が、私の唇の回りを何度も押しつぶします。
どうしたらいいか、わからないのね……。
私は口を開けると、彼の唇を受け止めました。
閉じていた彼の唇を、舌先で開けてあげました。
彼がそれに呼応しました。
彼の舌が私の舌と絡まりはじめました。
そう……そうよ……大人のキスはこうするの……。
でも彼はすぐ口を離すと、荒い息づかいで、強く目をつむりました。
男の目的である瞬間が、もう訪れているのがわかりました。
「ああ……みどりおばさんだめだっ! 出ちゃうっ!」
「いいわよ……淳君……我慢しないで……出してっ!」
「ああっ! ごめんなさっ……うぅっ!」
彼の泣きそうな顔が、私の肩に覆いかぶさってきました。
右手が私の乳房を強く握りしめます。
耳元に彼の曇った声が響くと同時に、腰が押し付けられました。
私の中の彼の硬いものが、更に大きく膨らんだかと思った瞬間、弾けました。
それからは、堰を切ったように、何度も何度も私の中を振るわせました。
さっきの一度目の射精のときは、身動きひとつせず、私の中に吐き出していただけでしたが、二度目の今は、女の子のようなうめき声を漏らしながらも、自分の脈動に合わせて何度も私に腰を押し付けてきたのです。
幼くても、やっぱり男なのね……。
自分の先を、私の……女のもっと奥へ奥へと送り込んでこようとしている……。
ああ……そして私の中の女も、その動きに合わせて、彼の中身を搾り取るようにうごめき始めた……。
この歳になっても、私も女なのね……。
淳君の好きなだけ出して……私の中に……全部……全部受け止めて上げるわ……もうこれからは何も心配いらないのよ……。
私は彼の背中に手を回し、彼の細い腰の後ろで太ももを交差すると、腕と脚で彼を強く引き寄せました。
またカーテンが動くと、汗ばんだ肌に乾いた風が届いてきました。
一枚の桜の花びらが、ひらひらと彼の背中に落ちました。

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