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幸せの条件

何か月振りかしら？
どう？　あたし綺麗になったでしょ？
服だって、あんたと付き合っていた頃とセンスも値段も全然違うわ？
あの頃のあたし、なんて格好してたんだろうと思う。
付き合っていたのがあんただったから、しょうがないわね。
でも今は違うの。
今もうあたし新しい彼がいるの。
あんたのようにワガママじゃなくて、あたしを気遣ってくれる人。
仕事だってちゃんとした会社に勤めてるし、役職だって上の人。
服も身だしなみもきちんとしてる、テーブルマナーだって。
今あたしも彼に合わせる為に、色々勉強しているところ。
でも、そんな自分を磨く努力も苦にならない。
彼があたしを本当に愛しているのが分るから。
だからあたしも変わったの。
彼のために。
今の自分好きよ。
彼といると癒されるし、癒してあげたいと思う。
あんたには結局優しくなれなかった。
あんたといた頃のあたし、大っ嫌い。
あたしこれからもっと変わっていくの。
いい？　あたし彼と幸せになるの、もう邪魔しないで。
だから、あんたとこんなことをするのも最後だから。
最後の挨拶代わり。
ほら……やっぱりあんたは自分勝手。
彼、こんな乱暴にあたしを扱かったりしないわ。
すごい優しいやり方なの。
いつもあたしのことを気遣って、痛くないか聞いてくれる。
それに引き替え、あんたなんか人の気持ちなんてこれっぽちも考えないやり方。
自分さえ気持ち良ければいいの。
彼はあたしにこんな格好なんか絶対させたりしない……。
あたしも彼にそんな……そんなこと、させたりしない……。
やめてよ！　あんたのなんかもう咥えない！
いや！　こんな乱暴なやり方なんて……彼ならしないわ！
だめ……あんたの……あんたのなんか……。
もうやめて！
やっぱりあんたとは無理よ！
あんたのは無理よ！
抜いて！
あんたのは嫌なの！
こんなの……彼と全然違う！
ああ！　あたしはこんな女じゃない！
彼のためにしおらしく、清楚な女になったの！
もうこんなはしたない格好なんてしちゃいけないの！
こんな声を上げたりしちゃいけないの！
彼の前でこんなこと……こんなこと……できるわけないじゃない！
だからあんたのは嫌っ！　
ああ！　こんな……こんなこと彼に言えるわけないじゃない！
ああっ！　今日で最後だから……今日だけ中に！　中に来て！　お願いっ！！

完