1の続きになります。
前回、官能シーン以外の物語性というものを、そもそも官能小説というものはあまり求めていないのではないか?というような話をしましたが、どんな小説を官能小説として捉えるかということもここでは重要になってくると思います。
これはあくまでも、私の官能小説の定義ですが、官能小説というのは官能小説しか扱ってないレーベルから出版されているものを官能小説だと考えています。
それ以外のレーベルから出版されている小説でも、官能を題材とした小説はありますが、これらのレーベルから出版されてる小説は官能小説とは見なしていません。
では、レーベル以外での違いがあるのか?というと私は明らかな違いがあると考えています。
それが、冒頭にも述べた物語性というものの扱いの違いです。
前回も述べましたが、フランス書院から出版されている官能小説には、物語性というものがそんなに強くないです。
あくまでも官能を描くために必要程度に物語性は扱われています。
それに対して官能小説を扱ってないレーベルから出版されている、官能的な内容の小説は物語の中に官能表現があるという感じで、あくまでもそれは物語の為の官能です。
ここで言いたいのは官能小説というのはあくまでも、官能がメインで官能を小説という形で表現したもの、そして官能的な小説はあくまでも小説の一題材として官能を扱っているということです。
つまり、官能小説では官能がメインで小説という表現方法は従で官能的な小説は官能が従で小説という表現方法が主なのです。
なので、審査員の方々が官能小説というものをどのような範囲で捉えているのかということは気になっています。
総評の感じだと、官能的な小説も官能小説として捉えているのかなという気がしました。
もっと言うとそっちの方を求めているという気がしました。
作者ページ
木崎 あおいさんの日記
総評に関する覚書2
[作成日] 2020-05-31 19:05:32