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私の名前は田久保美玖（たくぼみく）。２６歳
所属は暦部門。主な仕事は呪的事件の記録などだが、もうひとつ陰陽寮の内部広報誌『おんみょうタイムス』の編集長という肩書も持っている。

昨日までの私は、今月号の『おんみょうタイムス』のネタがなく困っていたのだが、今日、私のところにこのお話がピックアップされた、というニュースが飛び込んできた。

これはもうヤるしかない。
そう！みんなが気になっている陰陽寮の期待の新星、綾音さんに迫る、

題して『３回目ピックアップ記念特集　綾音ちゃんを丸ハダカ！』である。

早速私は綾音さんにインタビューをしかけた。

☆☆☆
美玖「こんにちわ！綾音さんは東北を旅行中に天狐と出会ったそうですが、ズバリ！彼に会ったこと、後悔してません？」
綾音「そりゃ大変なこともあったけど、ダリのおかげで色んな人に巡り会えたし、こんな私でも、役に立てることがあるって思わせてくれたから、後悔はしていません」
美玖「それは何より！ところで、今、お話は１４話まで来てますが、それをランキング形式で紹介してほしいのです。

美玖「まずは、『感動お話ランキング』感動した！っていうお話は？」
綾音「うーん、私の独断ですけど・・・
　　　第３位：第８話『市民の木』
　　　第２位：第９話『姑獲鳥』
　　　第１位は・・・第５話『木霊』でしょうか。
　　　桔梗が『死』を理解する所、ジンときます」

美玖「くすっと笑える『お笑いお話ランキング』は？」
綾音「第３位：第１話『天狐』
　　　第２位：第３話『狐狸の戦い』
　　　第１位は第１２話『貧乏神』です。私これ、めっちゃ恥ずかしかったんですが！！」

美玖「一番大切な『エッチシーンランキング』は？」
ボン、と綾音の顔が一気に紅潮した。その瞬間を逃さず、田久保はぱちりと写真を撮る。
綾音「えっと・・・どれもそこそこえっちいんですけど・・・。
　　　第３位：第４話『女怪』
　　　第２位：第１０話『疱瘡神』
　　　第１位は私が初めて・・・その、ダリとしちゃった
　　　　・・・第７話『ホシガリ様』・・・で・・・す」
恥ずかしさのあまり、綾音が両手で顔を覆う。その写真もバッチリと収めさせてもらった。

美玖「ありがとうございます！でわ、今月の『おんみょうタイムス』お楽しみに！！」

陰陽寮の平和な一日がこうしてまた、過ぎていった。