「『ハイリゲ』の儀を・・・」
私は、ぼんやりとその声を聞く。数時間に渡って受け続けた快楽の洗礼のせいで、幼い私の身体をピクリとも動けなかった。
儀式が始まる。性魔術・・・人間の根源の欲求を解放し、人を超越した存在になることを志向する古代秘術
今、私を取り囲んでいる【赤薔薇の賢人】は、その奥義を追求し続けてきた秘密結社だった。全貌は知られておらず、その頂点に立つと言われている人物【ハインリヒ・デア・ドルン】は300年以上生きている、などとまことしやかに囁かれてた。
『・・・起きなさい!さあ、今日から学校よ・・・』
ふわりと闇に溶けだそうとする意識の向こう、懐かしいような、けれど、まるで知らない女性の声がする。名を呼ばれた気がするが、それを思い出すことはできなかった。
「・・・を受け入れよ」
ねっとりといやらしい手が、再び一糸まとわぬ私の身体に絡みついてくる。何かが、私の中に入ってくる。
・・・ああ、私、消えちゃうんだ
そう、直感した。響く儀礼歌。身体が苦しみに満たされ、破裂しそうなほどの力を感じる。それはやがて、制御できない勢いで内側から迸る。
そして、喧騒。混乱する声、苦しみ、怒声、悲鳴、嗚咽、血しぶきのあがる音、肉の灼ける匂い、体に感じる熱風・・・
死を覚悟した時、ぐいっと手を引かれ、私はいつの間にか誰かに背負われていた。
「大丈夫だ、ボクがついてる!ユメノ!ユメノ!!・・・」
ゆさゆさと揺れる身体。しがみついているのはたくましい背中。
あなた・・・あなたは?
☆☆☆
「ユメノ?・・・おい、ユメノ」
目が覚めるが、一瞬、自分がいる場所がわからなかった。そんな私を碧眼のマアトの瞳をもつカグラが不思議そうに私を見つめていた。
「眠っていたのか?珍しいな・・・店でうたた寝するなんて。そうだ、これが来ていたぞ」
カグラが封書を差し出す。それは電報だった。
開くと『Der Favorit der Leser!』と。
ああ、作者さん?ふふ、気取って、ドイツ語なんかで
それでか、昔の夢を見たのは・・・
「どうした?」
カグラが言う。私は首を振った。
「なんでもない。お祝いの知らせ。せっかくだし美味しいものでも食べましょ」
カグラがそれを喜ぶことができないのは知っていたが、誘うことにした。
これでも私、感謝しているのよ?
あなたは、生命の恩人、だからね
作者ページ
kalraさんの日記
祝『淫夢売ります』初ピックアップ☆彡(ユメノ過去編)
[作成日] 2025-09-22 22:05:07
日記へのコメント
今回は、淫夢売ります、ピックアップしていただきありがとうございます。
すごく、すごく、すごーっく嬉しいです。
この作品はとてもえちちで、私自身、本当に好き
拍手やエモ、そしてピックアップいただけたということで、読んでいただけているんだなと、嬉しくなります。
ショートストーリーはちょっと無理矢理過ぎましたかね?
ユメノとカグラの過去・・・です。
一応この二人設定があるんです。
いつか書けたらいいとは思いますが、それはこのシリーズが終わる時・・・な気がします
作者の楽しいえちちライフのためにも、きっとこのシリーズは続くと思います。
今後とも宜しくご愛顧の程を!
Kalraでーした♪
すごく、すごく、すごーっく嬉しいです。
この作品はとてもえちちで、私自身、本当に好き
拍手やエモ、そしてピックアップいただけたということで、読んでいただけているんだなと、嬉しくなります。
ショートストーリーはちょっと無理矢理過ぎましたかね?
ユメノとカグラの過去・・・です。
一応この二人設定があるんです。
いつか書けたらいいとは思いますが、それはこのシリーズが終わる時・・・な気がします
作者の楽しいえちちライフのためにも、きっとこのシリーズは続くと思います。
今後とも宜しくご愛顧の程を!
Kalraでーした♪