「いるのよね~、レストランでワインのうんちく語るめんどくさい男。あーやだやだ」
それは、それ、私のことですから、人とは違う切り口で……。
「あー、もう、わかったわ、じゃあ、少し話してみ?」
それでは……でもこれはフランスワインに限ったことなので、ご了承ください。そもそも私がフランスに渡ったのは……もう20年以上昔だ……俺は一人で売り出そうと躍起になっている青二才だった……。
「いいから早くやれ!」
はい、ズバリ、ワインを選ぶコツは、ワインの名前を覚えることです!
「あんたバカぁ? 当たり前でしょ! 帰るわ!」
ちょ、ちょっと待って。最後まで聞いてください。正確には“名前の意味”を覚えることなんです。これがわかると少しワイン選びが面白くなるんです。
「名前の意味?」
ええ、それは“作った場所の広さ”を表しているのです。
「ほおー」
ラベルに『Bordeaux(ボルドー)』と書いてあるワインがありますが、もちろん有名なボルドーワインです。意味的には『ボルドー地域内の葡萄から作ったワイン』になります。日本で言えば“県”くらいのイメージです。
「え、そうなの?」
そうなんです。その下の“地方”と言われるのが『Medoc(メドック)』『Graves(グラーブ)』とかになります。
「ああ、そんな名前のワインあるわね」
あれも広い意味でボルドーなのです。次は“村”です。『ポイヤック』『マルゴー』とかになります。
「え、マルゴー? あの『失楽園』でエッチしながら飲んだやつ?」
ばかだな、違うんだよ、あれは『シャトー・マルゴー』!
「今、なんつった?」
いえ……全くの別物です。『シャトー・マルゴー』はその村の中の、そのまた“個人的な畑”の名前です。地域は違いますが、他に『シャトー・ラトゥール』『シャトー・オー・ブリオン』とかあります。
つまり、示す範囲が狭くなればなるほど、高級になるのです。その最たるものが『ロマネ・コンティ』です。わずか1.8ヘクタールの畑の名前です。
「へえー、そうゆうことだったんだ」
その名前が“どこのどんな範囲”を示すかを知っていると、その高級度がわかるのです。ですから『Bordeaux』という名の高級ワインはないのです。おわかりいただけましたか?
「よし、明日みんなに話してやろ」
うっ、めんどくさっ!
作者ページ
蒼井シリウスさんの日記
1000文字でまとめました『フランスワインの選び方』
[作成日] 2015-01-23 08:39:08
日記へのコメント
今日も雑学程度に…。え? そちらのお国にワイナリーがあることを初めて知りました。勉強不足ですみません。今度探してみます。
こんばんは~。
今日はワインですね!実は全然解りません(笑)
上司に連れられて行った高級鉄板焼きのお店で飲んだワインが、人生で一番美味しいかったのですが‥。
ラベルを頂いて、コルクも頂いて。
でも、美味しくて凄―――く飲み過ぎた思い出が。あの日は途中から記憶に無いので、ソレがどんなワインだったか思い出せなくて。
私も地元産のワインを良く飲みます。隣県逹のワインも好きです。
好きか、嫌いかで決めちゃうから赤ワインばっかりですねぇ。
興味津々なんですが敷居が高い気がして‥。
今日も楽しく読ませて頂きました~(≧▽≦)
うふふ!私も、気分はソムリエール(笑)な、感じで―す。
今日はワインですね!実は全然解りません(笑)
上司に連れられて行った高級鉄板焼きのお店で飲んだワインが、人生で一番美味しいかったのですが‥。
ラベルを頂いて、コルクも頂いて。
でも、美味しくて凄―――く飲み過ぎた思い出が。あの日は途中から記憶に無いので、ソレがどんなワインだったか思い出せなくて。
私も地元産のワインを良く飲みます。隣県逹のワインも好きです。
好きか、嫌いかで決めちゃうから赤ワインばっかりですねぇ。
興味津々なんですが敷居が高い気がして‥。
今日も楽しく読ませて頂きました~(≧▽≦)
うふふ!私も、気分はソムリエール(笑)な、感じで―す。
私も“地方名”のワインまでしか飲んだことはありません。でも今まで役に立たなかったこの知識が、今日初めて人の役に立ちました(笑)