ここ一週間くらい、普段、私に懐かないうちの猫が、私の足に絡みついて、私の顔を見上げては、にやぁ、にやぁと鳴きます。
たまに遊んでやろうとすると、逃げるくせに。
しゃがんで、頭をなでてやると、低い姿勢をとって、また私の顔を見て鳴きます。
なんだ? おまえ。
こんなことが年に何回かあります。
最近、その理由かもしれないことが、解りました。
ある本にこう書いてありました。
発情したメス猫は、オス猫のゲージのそばで、オス猫がいなくても、転がったり、体を擦りつけたり、低い姿勢をとったりと、交尾の際、見られる行動をする。またメス豚はオス豚のフェロモンを嗅がせると大人しくなり、交尾の姿勢をとる。
と。
まさか、おまえ、私のフェロモンを嗅ぎつけ、私をオス猫と勘違いし、私と“したがって”いるのか?!
これが人間の女性であれば、喜ぶべきことですが、相手が猫だと複雑な気持ちです(笑)
フェロモンは匂いと定義していいようです。
その存在意義は“生殖活動”に直結しています。
『相手が今、生殖活動出来る状態なのか見極める判断材料』なのです。
でも幸か不幸か、人間にはこのようなフェロモンを嗅ぎ分ける嗅覚が退化し、男も女も相手が自分に発情しているか知るよしもなく、万葉の時代から恋の悩みは尽きなくなってしまったのです(笑)
しかし、そんな人間の皆さんに朗報です(特に男性!)
人間の女性が極端に感受性の強い匂いがあるのです。
そしてそれをよく好むというのです。
それは『ジャコウ』です。
このジャコウ臭を、女性は男性よりも千倍嗅ぎ分けることができるのです。
千倍というと、犬の嗅覚が、人間の千倍と言われていますので、女性のジャコウに対する嗅覚は犬並だといえるのです(失礼)
香水の原料に使われていますね。(私はどんな匂いか知りませんが)
ジャコウは『ジャコウ猫』『ジャコウ鹿』等のオスの生殖器官から抽出される物質です。
その分子構造は男性ホルモンであるテストステロンによく似ています。
つまりジャコウの入った香水というのは、男性を誘うための匂いではなくて、本当は女性が好む匂いなのですね。
男性諸子、明日からジャコウの匂いをまとってみては?
女性が、知らず知らずのうちに寄ってくるかもしれません。
ただし、人間だけとは限りませんが……。
にやぁ、にやぁ……。
はい、よしよし。
作者ページ
蒼井シリウスさんの日記
『フェロモン』
[作成日] 2015-02-15 12:09:28