『手フェチ』
ここはふと立ち寄った喫茶店。
通路を挟んで斜め前に座った男の人。
彼の手から目が離すことが出来ない。
じろじろ見ちゃダメ。
そんなに見たら気づかれちゃう。
それはわかっている。
ああ、でも、どうしても見つめてしまう。
あの手、あの指に取り憑かれてしまったみたい。
大きくて、長くて、コーヒーカップを持ったときの、節の曲がり具合が……ああ……。
ゴツゴツしていてそうで、それでいて柔らかそう。
あの指にに触れられるのを想像してしまう。
私の唇をなぞる彼の指。
首筋にそって降りていく指。
指先が私の胸元を滑る。
乳房を登り、いただきの敏感な突起をクルクルと弄ぶ。
そしてその手が大きく開かれたかと思うと、乳房全体を覆い尽くす。
始めは静かに、ゆっくりと手の中で揉む。
徐々にその指に力がこもる。
乳首を指の間に挟みながら揉みしだく。
ああ……関節が曲がり、指先が柔肌に食い込む。
胸で満足した彼の指先は、今度はお腹を滑り落ちていく。
だめ……。
それから私の繁みの中に潜り込む。
そして、長い節くれだったあの指が、私の開きかけたつぼみをとらえる。
ああっ!
私はそこを覗き込む。
片手の指だけで私の柔らかい切れ目を広げる。
一番長い中指が曲がり私の入り口をなぞる。
ああっ、だめっ!
私は頭を左右に振った。
気づくと、向かい側に座っていた私の彼が、不思議そうに私を覗き込んでいた。
完
作者ページ
蒼井シリウスさんの日記
官能ベリーショートショート その2
[作成日] 2016-03-02 11:31:03
日記へのコメント
あまり、オチの切れ味は気になさらず……次のハードルが上がりますので……。
ズボッ、と足がはまるよりは、オットット、とつまづく程度の落差を目指して書こうと思います。
目指せ、アダルト界の星新一(笑)
ズボッ、と足がはまるよりは、オットット、とつまづく程度の落差を目指して書こうと思います。
目指せ、アダルト界の星新一(笑)
【脳内浮気】ですね。
ありますねぇ〜日々ゴロゴロと…そんな【妄想】こそが女性ホルモンを活発にさせる今日この頃です。ちなみに私は「ごっつい手」が好きです。
それはともかく…
今日はちゃんと【オチ】てましたね…
ありますねぇ〜日々ゴロゴロと…そんな【妄想】こそが女性ホルモンを活発にさせる今日この頃です。ちなみに私は「ごっつい手」が好きです。
それはともかく…
今日はちゃんと【オチ】てましたね…