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蒼井シリウスさんの日記

官能ベリーショートショート その22
[作成日] 2016-06-17 11:09:36
『ループ』

数時間前、出張に出かける夫をキスで送った玄関。
女は、今ドアから入ってきたばかりの男と唇をむさぼり合っていた。
お互いの背中に手が回る。
女からため息のような声が漏れる。
男の手が女のブラウスのボタンを外す。
開かれた胸元から白いブラに包まれた乳房が現れた。
男はその谷間に鼻を埋める。
男の手が女の背中に回され、ブラが緩んだ。
解放された乳房がこぼれ出る。
男はその頂点に唇を当て、顔を左右に振りながら強く吸う。
女が声を上げ胸を突き出す。
徐々に二人の身体が玄関のかまちに倒れ込む。
男が女のブラウスもスカートもそのままで、パンティだけを抜いた。
男は自分でベルトを外し、もどかしそうにズボンと下着を片足だけ脱ぐ。
男のものはすでに硬く立ち上がっていた。
女の脚の間に男の腰が分け入った。
男の何度かの試みで、先端が女の潤みの中心を探し当てた。
男の女に覆いかぶさる。
男のものが一気に女の奥深くまで入り込んだ。
女が息を詰まらせ、仰け反り、男の肩を強く掴む。
男の抽送が始まった。
お互いの唇を求め合う。
舌と唾液が音を立てる。
男の激しい突きに時折女の口が離れ、声が上がる。
女の脚が広がる。
男の送り込み合わせるかのように女の腰も持ち上がる。
男がもう耐えきれないことを女に告げる。
女も同じことを叫ぶ。
女の腕と脚が男の胴を強く包む。
男の腰が小刻みに激しく動く。
男が鋭い唸り声を上げ、動きが止まった。
一瞬の静寂。
男の荒い息が始まる。
女の腕と脚がゆっくりと男から離れ、床に伸びた。
女の瞳には、壁に掛けてある二人が寄り添う写真が映っていた。
その頃、女の夫は、違う玄関のドアを開けたところだった。

最初に戻る。

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