『僕の彼女』
彼女は左手で、僕の硬い外側を包み込んだ。
右手の人差し指の先が、僕の敏感になった表面に触れる。
指先をつーっと滑らす。
ああっ、僕は否応なしに反応してしまう。
彼女は時折笑みを浮かべ、その指先は、せわしなく僕の表面をなぞる。
突然彼女の指が止まる。
彼女は髪をかき上げると、頬を僕のその部分に押し当てた。
何度か頬ずりをしたあと、僕の下腹部に唇を寄せ、こうつぶやいた。
「もしもし、お母さん? 私よ」
完
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蒼井シリウスさんの日記
小噺集 その104
[作成日] 2017-08-03 09:00:00