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中村 心響さんの作者ニュース
君はなにをおもうのか…
また、オカンに怒られた。
口煩いのが嫌でムシャクシャしたまま家を飛び出して近所の公園のベンチに俺は腰を降ろした。
目の前ではオカン達に見張られたチビッ子が遊具で遊んでいる。
(みんな大人に見張られてんやな…)
ブランコを漕ぐ子供をぼーっと眺めていたら足元に小さな影が近づいてきた。
「兄ちゃんひとりなんか? さみしいんやったら仲間入れたるで」
ガキがプラスチックの小さなスコップを差し出していた。
「兄ちゃんもオカンおらんのやろ? オレと一緒や! だから遊んでやるで!」
(コイツ一人で遊んでたんか…意地っ張りなんやな)
強がりながら、俺を寂しいと決めつける辺りがちょっと切なく思えて、鼻水を腕で拭ったような跡の顔に砂がこびりついていたのが何だか笑えた。
(俺も意地っ張りか…)
「よしっ! 仲間入れてや」
立ち上がった俺に嬉しそうな顔を向けると砂場に一目散に駆けて行く。
誰かが傍に居るのが当たり前に慣れてた俺に、できたてホヤホヤの小さな友情が“何か”を教えてくれた気がした。
久しぶりに泥遊びをした俺の、汚れた姿にまた、オカンの罵声が飛んでくる。でも俺はその声が何だか嬉しかった。
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夜勤2連ちゃんのため、明日執筆できるか不明(_´Д`)ノ~~