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KETSU OH!さんの作者ニュース
(初期の跡地 より)とおい鳥の描写について
年月を掛けて凝らされた細部が、あと少しで全体へ及ぼうとする直前に、さほど時間を要する事なく、遠景での、一切が詳らかにならない大まかな点へと収束していった。
落ちていく間際に一瞬取ったであろう姿勢は、不可解な美の瞬間が、彼によって試されようとしたものか。ここから推し量るにせよ、既に距離としては程遠い。例え誤解ではあっても、その角度と姿勢が、もう少し完全ならと、繰り返し理解する事で仔細を極めてゆくイメージに辛うじて繋ぎ留められ、バランスとして保たれようとする。
より完全な姿勢へと視界を定めながらも見失いそうになる明らかな一点にこそ、彼は断たれたはずである。及びもしない処で、彼の動きは完成をみるのか。断ち切られた一点は、いかにもあったかの様に、確実に潰されるより他ない。
全ては、あくまで取り残されたイメージに過ぎず、そうして未だ、たった一度きりであった彼の瞬間に繰り返し重ねられ、バランスだけが保たれようとする。
落ちていく間際に一瞬取ったであろう姿勢は、不可解な美の瞬間が、彼によって試されようとしたものか。ここから推し量るにせよ、既に距離としては程遠い。例え誤解ではあっても、その角度と姿勢が、もう少し完全ならと、繰り返し理解する事で仔細を極めてゆくイメージに辛うじて繋ぎ留められ、バランスとして保たれようとする。
より完全な姿勢へと視界を定めながらも見失いそうになる明らかな一点にこそ、彼は断たれたはずである。及びもしない処で、彼の動きは完成をみるのか。断ち切られた一点は、いかにもあったかの様に、確実に潰されるより他ない。
全ては、あくまで取り残されたイメージに過ぎず、そうして未だ、たった一度きりであった彼の瞬間に繰り返し重ねられ、バランスだけが保たれようとする。