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またまた英国の美味しいもののお話でございます♡

ミセス・マクレガーがお茶の時間に作ってくれたヴィクトリアケーキ。
英国のヴィクトリア女王が生涯好んだことから、そう名付けられたケーキだそうです。
お名前がとても厳かなので、どんなケーキかな？
と、思われる方もいらっしゃるかもしれませんが…。

こちら、バターをたっぷり使ったふわふわのスポンジケーキの間にバタークリームと苺ジャムをサンドしただけの、とてもシンプル・イズ・ザ・ベストなケーキでございます。

私はこちらのケーキ、クマのプーさん展という美術展に行った際、英国スイーツにちなんだカフェで初めていただきました。

もっと仰々しいケーキかと思ったら、あまりに素朴なケーキでびっくり！
そして、その美味しさに更にびっくり！

スポンジケーキとバタークリームとジャムだけなのに、だからこそなのか、素材の良さが生かされたしみじみと美味しい…そして、どこか郷愁を誘うケーキでした。

あれから色々なケーキ屋さんやカフェで、ヴィクトリアケーキを探すのですが、なかなかお目にかかれません。
…よく考えたら、スポンジケーキとバタークリームとジャム。
余りにシンプルすぎて、お店に出すのは憚られるのかもしれません。
…となれば、こちらもやはり英国のママの味…なのかもしれませんね。

件のヴィクトリア女王は、初恋の人であり夫であるアルバート公が亡くなると、哀しみの余りその後十年以上も喪服で過ごし、公の場に出ようとしなかった…というとても愛情深い方でした。

このシンプルで素朴なケーキを愛されたことからも、ヴィクトリア女王のその温かなお人柄が、そこはかとなく偲ばれるのでした。

…女王陛下のヴィクトリアケーキ、もし見かけられましたら、ぜひご賞味あれ♡


雪　碧子

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