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NEW 雪 碧子さんの作者ニュース

初恋の貴女を探して
私には高校生のときに夢中になった作家さんがいました。
某耽美系少年愛雑誌に読切を3本だけ書かれた作家さんでした。

美しい文章、美しい情景描写、美しい心理描写…。
本当にこんなに天才的に才能がある作家さんがこの世にいるのかと驚きました。
作品はどれも素晴らしく、震えるほどに感動し、恋したように繰り返し繰り返し読み耽りました。

その作家さんは、今思うと大学生で私といくつも変わらないお年だったと思います。
読み切りを3作だけ残し、それからは本誌にも、他のどの雑誌にも書かれず、消息は不明となってしまいました。
当時は今のようにネット検索なども盛んではなかったので、まだ高校生の私にはなす術もなく、寂しい想いだけを抱き続けていました。

…時は流れ、数年前のこと。
ふと、その作家さんのことを思い出し、検索をしてみました。
すると…
あるブログに行き当たりました。
その文章や活動内容から
「あの作家さんかも!絶対そうだ!」
と、直感が閃き、失礼を覚悟でコメントを残しました。
『お人違いでしたら申し訳ありません。
〇〇さんでいらっしゃいますか?
〇〇さんの作品の大ファンでした。
今もその雑誌を大切にしています。
お元気でしたら、それだけで嬉しいです』

そのブログは更新は疎らでした。
返事が来るとは思っていませんでした。
ただ、あの時は伝えられなかった想いを残したかったのです。
自己中な私です。

…それから2年ほどが経ちました。
時折、そのブログのコメント欄をチェックしていた私の目に、あるレスポンスが飛び込んで来たのです。

『お返事が遅くなり、申し訳ありません。
はい。〇〇です。
読んでいてくださって、覚えていてくださって、ありがとうございます』

嬉しくて嬉しくて泣いてしまいました。
私の青春の憧れの作家さんがお元気でいてくれた。
あの頃の私の想いを伝えることができた。
奇跡のような、嬉しい出来事でした。

…そのご縁のおかげで、今はその作家さんとSNSで繋がることができました。
時折、そのひとが紡ぐ、変わらぬ美しく煌めく感性の言葉に、あの頃の作品、そしてあの頃の私が重なります。
それは懐かしく甘く、微かに切ない幸せな瞬間なのでした。




[作成日]2023-06-21
158拍手

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