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こんにちは。

　「夢の途中」の後半です。

　哀しいですね－。
　雪鈴はコンが大好きで愛しているのに、王命一つで別れなければならない。
　いえ、恐らく、コンを大切だと思うからこそ、雪鈴は自ら後宮に入る決断をしたのでしょう。

　朝鮮で国王は至高の存在とされ、絶対的な権力を有しています。
　王命で望まれたからには、最早、コンは雪鈴に指一本触れることはできないのですね。

　二人は間違いなく国王の横恋慕によって別れさせられるわけですがー。

　雪鈴は、かつてないほど冷淡な態度を取ることで、コンに別離ではなく「破局」だと思わせようとしています。
　何故なら、その方が彼が負う心の傷が少しでも少ないのではないかと思うからー。

　徹底的に嫌な女を演じることで、コンが自分に愛想を尽かせば、最低な女のことなどすぐに忘れられるだろうと考えてのことでした。

　かなり迫真の演技だったので、最初は雪鈴の心変わりを信じようとしなかったコンも少しずつ信じかけているようです。

　ですがー。
　雪鈴は大切なことを一つ忘れていました。

　コンもまたいずれ、この国の王となる身であることをー。
　この国で王が絶対的権力を持つというなら、彼もまたいずれは、その権力を持つことになるのです。
　そのことが後に二人の間に更なる悲劇を呼ぶことになるとも、まだ雪鈴は知ることはありませんでした。

　それでは、本日もよろしくお願いします。

　

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