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おはようございます。

　どうやら国王は雪鈴に相当執着しているようです。
　後宮一の実力者である祖母、大王大妃に背いてまで、雪鈴の後宮入りをごり押ししたのですね。

　コンと同様、王もまた雪鈴にひとめ惚れだったのかもしれません。

　そんな雪鈴ですが、予想に反して、まだ王からの夜のお召しはありません。それを良いことに、雪鈴は後宮を抜け出して宮殿見物を始めました。

　元々、深刻になりすぎるところのない楽観的な性格の上、三人の兄たちと共に駆け回って育った彼女はお転婆です。
　綺麗な服を着て一日中、澄ましているのは性に合わないのです。

　お付きとなった馬尚宮は、そんな女主人を見てハラハラしています。

　いつしか雪鈴も錯覚していました。
　自分は永遠に後宮という鳥籠の囚われ人となるのではなく、
好きな時、自由に大空へ羽ばたける鳥なのだとー。

　しかし、現実は残酷です。
　雪鈴はじきにそれが自分の都合の良い勘違いだと身をもって知ることになるのですー。

　それでは、本日もよろしくお願いします。

　

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