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こんばんは。

　今はもう「バツイチ」という言葉は珍しくもなくなりましたが、
今から30年余り前は、漸く、その言葉が定着し始めた時期でした。
　いわゆるハシリという感じでしょうか。

　恥を承知で言いますが、私、離婚経験者です。バツイチなのです。
　もう今から30年余り前のことで、元夫の顔さえ朧になりましたが、、、

　それはもう、このサイトの小説に登場するような絵に描いたような女タラシで、単純で世間も、ついでに男のこともよく知らない私はあっさりと甘い言葉と手管にだまされました。

　玄人さんが大好きなだけならまだしも、若くてちょっと可愛い女の子には素人さんでも見境なく手を出し、夜毎、飲み歩き女性の連絡先の書かれた名刺は山ほど出るはで、果てはヤ○ザさんの内縁の妻に手を出し、
ーわしの女を寝取ったな。
　と100万円を慰謝料として出すよう脅迫されていたという情けなさでした。

　嘘のような話ですが、真実です。
　元夫がそのために頼んだ弁護士から自宅に電話がかかり、
ーご主人が脅迫されています。
と、いきなり真実を知ることになりました。

　そんな、駄目男でしたが、私はなかなか離婚が踏ん切れなかったんですね。
　何故か？

　バツイチと言われるのが恐かったからです。
　周囲の年上の人たちは皆、
ーやり直しがきく中に別れた方が良い。
　と言いましたが、「バツイチ」というのは、どうも相手のせいではなく自分のせいで結婚生活が破綻したのではないかと思われるのではないか。

　不安でした。

　よく浮気される奥さんは、奥さんに原因があるのではーと勘繰られるのと同じ理屈です。

　今ではあまりに昔話になりすぎましたが、今では「サレ妻」という言葉がまたできたようですが、そういう話を聞く度に、奥さんの心を思うと昔を思い出して胸が痛みます。

　それでは、本日もよろしくお願いします。

　

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