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プールサイドの毒牙 〜ヤリチンの先輩たちに寝取られた彼女〜
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実を言うと、和馬は来年度のキャプテンは自分が選ばれると信じている。
その暁には、美緒は「キャプテンの“彼女”」ということになる。
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だが、今の美緒の実力は「キャプテンの“彼女”」に相応しいとはいえない。
だからこそ、美緒には水泳選手として早く成長してほしいと願っていた。
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和馬
しかし、美緒は和馬の期待になかなか応えてくれない。
そんな美緒に対する不満が爆発したかたちだった。
274
「努力が足りない」「練習の要領が悪い」「自分に甘い」などなど……。
思い付く限りの“小言”を、和馬は美緒の前で並べ立てた。
275
途中、美緒は泣き出したが、和馬は可哀想だとは思わなかった。
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むしろ、厳しい言葉で叱咤するほうが、美緒のためになるとさえ思っていた。
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言いたいことを全て吐き出して清々すると、和馬はパンツを穿いて、Tシャツをジーンズを着た。
そのときも、美緒はまだベッドの上で、裸のまま泣きじゃくっていた。
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今、和馬は、昨日の出来事を改めて思い返してみる――。
が、美緒に“説教”したことは後悔していない。
それどころか、美緒に対して怒りすら覚えていた。
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たとえ“説教”であっても、二人の会話は恋人同士の“秘め事”だ――。
そう信じていた和馬にとって、昨日の出来事を美緒が高崎に口外した事実は、歴とした「背信行為」だった。
280
高崎
一生懸命水泳を頑張ってる美緒に、偉そうに“説教”するなんて、お前は最低だな……?
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