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プールサイドの毒牙 〜ヤリチンの先輩たちに寝取られた彼女〜
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実を言うと、和馬は来年度のキャプテンは自分が選ばれると信じている。

その暁には、美緒は「キャプテンの“彼女”」ということになる。

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だが、今の美緒の実力は「キャプテンの“彼女”」に相応しいとはいえない。

だからこそ、美緒には水泳選手として早く成長してほしいと願っていた。

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和馬

しかし、美緒は和馬の期待になかなか応えてくれない。

そんな美緒に対する不満が爆発したかたちだった。

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「努力が足りない」「練習の要領が悪い」「自分に甘い」などなど……。

思い付く限りの“小言”を、和馬は美緒の前で並べ立てた。

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途中、美緒は泣き出したが、和馬は可哀想だとは思わなかった。

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むしろ、厳しい言葉で叱咤するほうが、美緒のためになるとさえ思っていた。

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言いたいことを全て吐き出して清々すると、和馬はパンツを穿いて、Tシャツをジーンズを着た。

そのときも、美緒はまだベッドの上で、裸のまま泣きじゃくっていた。

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今、和馬は、昨日の出来事を改めて思い返してみる――。

が、美緒に“説教”したことは後悔していない。

それどころか、美緒に対して怒りすら覚えていた。

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たとえ“説教”であっても、二人の会話は恋人同士の“秘め事”だ――。

そう信じていた和馬にとって、昨日の出来事を美緒が高崎に口外した事実は、歴とした「背信行為」だった。

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高崎

一生懸命水泳を頑張ってる美緒に、偉そうに“説教”するなんて、お前は最低だな……?

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