パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

九尾狐（クミホ）は文字通り、九本のしっぽを持つという妖怪。
昔から怖ろしい魔物として人々に恐れられてきた。


九尾狐は若く美しい女の姿をし、若い男を誘惑するという。
男を自分の色香に夢中にさせ、やがて生きたままの人間の肝を
取り出し食らうというのだ。
人間に化けた九尾狐は満月の夜、月の光を浴びることで妖力を蓄える。


森の奥深く棲む九尾狐の彩里（チェリ）は、ある日、猟師の仕掛けた
罠にかかり、酷い傷を負ってしまう。
そんな彩里を若い男が助けてくれた。

男の名は俊秀（ジュンス）。
心優しいジュンスは怪我をしたチェリの足に薬草を塗り、手当してくれる。
〝二度と怖ろしい人間の仕掛けた罠にはまるんじゃないぞ〟
と愛らしい狐に言い聞かせ、彼は名残惜しそうに去っていった。


それからほどなくして、町に住むジュンスは危うくスリに財布を盗まれるところ、
美しい少年に助けられた。
まるで女の子かと間違えるような綺麗な顔立ちの少年は、ジュンスの危機を
救うと風のように去っていった。

更に災難に遭いそうになった彼を今度は若く美しい娘が助ける。その娘にひとめ
で惹かれたジュンスはやがて求婚し、二人は祝言を挙げて
夫婦になるのだが－。

ジュンスが満月の夜にかいま見てしまった美しい妻の正体は？

魔性の妖怪と畏怖されたクミホと人間の生命を賭けた恋の物語。