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聞こえてくる音楽・・・
それに合わせてあなたの声が聞こえてくる・・・
もうそれだけで脳が満たされる・・・

でも私の手には届かないところにいるのがあなた・・・

スマホからながれてくる音が漏れないように高性能のイヤホンを耳にさす。
歌うときの息遣いもそのイヤホンから聞こえてくる。
もうこれだけでも満足している。

私　「ただいま－」

ドアをあけて靴を脱ぎリビングに向かう。
私の部屋のテーブルには私が使っているパソコンが置かれている。
部屋は明かりがついている。

彼はいつもの位置に座り私のパソコンを夢中に操作をしていて私が帰ってきたことも気づかない。

私　「またあたしのパソコンで仕事してる！容量なくなるから・・・」

言葉をかけながら彼の耳からイヤホンを優しくとる。

彼　「っ！あっ・・・ごめん・・・おかえり」

背中を天井に向かって大きく伸ばす彼。
クシャッとしている髪の毛は可愛い。
ダンスをしているが別に鍛えているわけではない。
声帯が硬くなってしまうからという理由と普段からダンスをしているからそれが筋トレと一緒なんだと・・・

彼　「いい感じの曲がね浮かんでさ・・・んでパソコン借りてた。」

さっきまで私のイヤホンから流れていた声の本人が私の目の前にいる。
こんなに幸せなことがあっていいのか・・・
でも彼がこんなに有名になるとは思ってなかったからな・・・

彼　「何聴いてたの？」

私　「あっ・・・」

さらっとイヤホンを片方取られてしまった。

彼　「あっ、これ俺の曲じゃん・・・わざわざスマホにいれなくても生で聴かせてあげるのに・・・」

私　「・・・だってライブとか長期でやるから会える時間ない時があるじゃん・・・」

ふわっと彼の匂いで覆われる。

彼　「可愛いこと言ってくれるね・・・仕事で疲れているから後で抱こうかと思ったけど今がいいな・・・」

軽くキスされる。
段々と深くなっていく。

彼　「ねぇ・・・だめ？」

この声に弱いこと知っててやるからな・・・
腹立つが拒めない・・・
スーツのボタンをはずそうと手を伸ばす。

私　「あっ・・・シャワー浴びたい・・・」

彼　「浴びたい？俺大丈夫だけど・・・そのままの匂い感じたいな・・・」

そこは拒否をしてシャワーを浴び始めた。