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幼馴染の家は大きなお寺で、
ご住職様はそれほど大きくはない茶道の家元をしていた。

私の家は元々クリスチャンで、
檀家ではなかったけど、
いつも母や祖母と、
物心ついた頃からお茶やお華のお稽古に通っていた。

大学を卒業して、
そこの次男さんと結婚することになったけど、
なんだか夫はちっとも打ち解けてくれなかった。


沙羅（さら）　大学進学を機に、幼馴染の家の次男さんが養子に入ったお寺で居候をすることになり、後に結婚するが…。

慧（けい）　寺の長男。結婚して寺を継いでいる。初恋の相手。

律（りつ）　寺の次男。跡継ぎの居ない都心の寺に養子に入った。沙羅にずっと想いを寄せていて、結婚することになった。

空（そら）　寺の三男。同級生。近県の跡継ぎの居ない寺に養子に入る予定で大学卒業後、本山で修行中。

家元先生　三兄弟の父親で寺の住職。

水野　　　家元先生の同門で親友。都心の寺の住職、妻に先立たれ、子供も居ないので律（りつ）を養子に迎えている。