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兄は、僕と１０、年が離れている。

兄は１６歳で一児（女）の父親になったが、相手の女は娘が６歳のとき（このとき兄は２２歳、僕は１２歳の中１）逃げてしまった。
以来、社会人になり多忙になった兄に代わり、僕が姪っ子の面倒を見るようになった。

姪っ子のマリは僕によく懐いてくれて、世話はとても楽だった。
まさか幼いマリの内心に僕へのエロい気持ちがあろうとは、知る由もなかった。

そして、兄は２８歳の会社員、僕は１８歳の大学１年生になった。
「あつし、マリを1週間、頼むぜ」
兄がそう言って出張に出かけたのは、僕の大学生になって初めての夏休みの初日の朝だった。