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不倫王の憂鬱
最終更新日 2014-12-24 05:24
概要
不倫王が最近恋愛休暇を取り出した。今まで色恋に躍起になってきた男の安息の場所は。
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作品説明
エピローグ 帰路
降りしきる雨を硝子越しに覗きながら彼は身体の上を過ぎていった女達を回顧していた。990人弱の女達が彼との逢瀬を楽しみ地獄もみてきたのだが彼は決してハンサムでもなければ何か一つに長けた男でもない。ただ彼には人の心を制する心理分析と色気があった。それは彼が自己を分析しながら相手に合わせた多大な順応力を持つ事を意味する。 彼は上着を羽織り会社を出た。エレベーターで1Fに下りた彼はそのまま新宿駅に向かい始めた。今までの彼ならここで仲の良い女達の誰かに携帯をしながら今宵のベッドを探すのだが今夜は何かが彼を違う感覚に誘う。自宅に帰ろう、なぜか、ふとそんな事が脳裏を。黙って家で夫の帰りを待っている嫁が今日は懐かしく感じる。
彼は愛人。囲うわけじゃなく囲われているわけでもないが昔から女達に衣食住を提供してもらい居候を何日かする自由な愛人。 傘の先から彼の肩に雨の滴がポツポツと落ちる。たまに染み込む滴をみていると彼は今から帰る家で愛犬を抱く嫁を思う。今夜、嫁とくちづけを交わそう。 多分今の彼は寂しさを嫁に逃げるしがない男。明日への充電をしに彼は乗り慣れない電車に乗った・・・。
作品公開日 2014-02-13
ランキング
総合 |
1245位
(過去最高 126位)
|
カテゴリ |
23位
(過去最高 2位)
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レビュー
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